こんにちは、ゆとり主婦のマリー(@yutori_shuhu)です。
引き続き、うつ病体験記です。
今回は、初めて病院(メンタルクリニック)へ行った経緯と、その時のことをお話します。
私は、うつ病がきっかけでフルタイムの仕事を離れ、在宅中心のフリーランスになりました。
今は病院を卒業して1年ほどが経っています。
その体験をシェアして、同じ境遇の方や、うつ病を患っているご家族がいる方のお役に立てればうれしいです。
Contents
うつ病か?初めて病院へ行った経緯
いきなり自分から「なんだかやばいぞ、病院へ行こう」と思えたわけではありませんでした。
他の人の体験談にも多いように、私も人から勧められて病院へ行ったのです。
意欲がなくなる、涙が出るなどの症状が出始めてから、1か月ほどで最初の病院にかかりました。
前回の記事で初期症状について書きました。
≫うつ病① 私の初期症状7つ
直属の上司のすすめを断る
起き上がるのもおっくうで、着替えも化粧もしたくない。
職場に行きたくなくなり、突然涙も出る。
まさかうつ病だと思わなかった私は、「仕事を変えればやる気が戻るのではないか」と思いました。
そして、限界に達した私は、直属の上司に「辞めたい」と告げました。
が、すんなりは納得してもらえず何度か話し合いをしました。
私は自分の調子がおかしいことは言いたくなくて、「新しい仕事を始める」とかなんとか、適当なことを言ったから余計こじれました。
上司は、やる気があって仕事に前向きだった私が、突然相談もなしに辞めたいと言い出したことにショックを受けていました。
また、私は12月に退職を告げて、年度末で退職したいと話したのですが、「次の人材を見つけるのにどれだけ大変だと思うのか!言うのが遅い。おかげで正月ゆっくり休めない」と怒っていました。
なかなか事態が収束しない中、3回目の話し合いの時に、自覚している症状について正直に言いました。
すると、やっと納得できたようで、態度も優しくなり「メンタルクリニックに行った方がいい」とすすめてくれました。

今思うと、直属の上司にとっては青天の霹靂で、最初から正直に伝えなくて申し訳なかったと思います。
この上司には多少、うつ病に関する知識があり、病院へいくことを勧められました。
でも、私は病院に行きたくないと拒否し続けました。
自分の中に、精神科やメンタルクリニックへの偏見があったのだと思います。
気持ちを変えてくれたうつ病経験者の話
最初は病院に行きたくないと、意地を張っていた状態だった私。
ある朝、直属の上司のさらに上、管理職の男性から呼び出されました。普段から柔和な人で、雑談のようなフランクな感じで話し始めました。
「ぼくはね、メンタルクリニックに通っているんだよ」
私は驚きました。
一緒に働いてきた管理職が、病院にかかるような精神的な病気を持っていることに。
それに気づかなかった自分に。
それを見せずに働いていたその人に。
管理職の男性は、うつ病ではありませんが、精神的に不安定になることがあり、もう何年も薬を服用しながら生活しているとのことでした。
私はその経験談を夢中になって聞きました。
そして管理職男性は、「人生経験になるから、メンタルクリニックというのがどういうものなのか、観察しに行くつもりで行ってみたらいいよ。あ、こんな感じなんだって思うから」 と、気軽な感じで言ってくれたのを覚えています。
また、アドバイスもくれました。
「メンタル、精神科、心療内科と、はっきり表示してある病院で専門医に見てもらってね。内科がメインで心療内科もやっている、という病院はおすすめできないかな」。
こうして、メンタルクリニックにかかった経験者から直接話を聞くことができ、私もついに病院に行ってみようと、心変わりしました。
初めてメンタルクリニックを受診
いざ病院へ行こうと決め、ネットで近所の病院を探してみると、思ったよりも数がありました。
え?こんなにあったっけ?というのが正直な感想です。
健康な時は目にもとまっていなかったのでしょう。
ネット上には信頼できそうな口コミもそんなに転がっていませんでしたし、ひとまず行きやすい立地の病院に行くことにしました。
立地がいい場所にある病院は、それだけ土地代がかかっているということ。その費用は長期の患者や薬を処方することで賄っている可能性もあります。
あくまでも可能性の1つですが、私が選んだ病院は公共交通機関でどの地域からも行きやすい、地域の一等地にありました。
案の定、薬の量が多かったし、最初から「治療が長期化します」とも言われました。
電話で予約をして、初めての来院。
初めてのメンタルクリニック。きれいな場所でした。

受付で番号札を渡され、番号で呼び出してくれる仕組みでした。
名前を呼ばれないのは、なんとなく安心感があり、好感が持てました。
平日の日中なのに、待合室には何人もの患者さんがいました。
この初診の日に検査をしました。
血液検査と、尿検査と、脳のCTスキャンでした。
看護師さんか精神保健福祉士さんかわかりませんが、問診も受けました。
すべて終わってから、医師の診察です。
医師は声がおだやかでゆっくりした話し方でした。
ただ、声も表情も暗くて、先生がうつ病じゃないか心配になりました(汗)
衝撃の初診。不安な中「信じるしかない」
いくつか問診があって答えていきました。睡眠時間や、食事、症状、明るいのが苦手かどうか、など。
そして、ついに「うつ病ですね」と告げられました。
私は診察室で思わず泣きました。
さらに追い打ちをかけるように、医師はCTスキャンの画像を見せながら、「脳が委縮している」と診断しました。
思ってもみないことで衝撃を受けました。
脳が委縮している?
機能が衰えているの?
アルツハイマーになるの?
疑問が次々に沸いてきて不安でいっぱいになりましたが、うまく言葉が出ませんでした。
サンプルとして他の人のCT画像も見せてくれました。
若い人の脳だけれど、長年うつ病で脳が委縮していて隙間ができているということでした。
うつ状態だった私は、この診断に追い打ちをかけられ、抑うつ状態が悪化しました。
判断力や思考力が低下していた私はそのまま医師を信じて、わらをもすがる思いで、この病院に通い始めたのです。
実は、この診断はかなり怪しいのですが、それがわかるのは数か月後のことです。
まとめ 病院へ行こう。セカンドオピニオンも検討
自分の経験を振り返ると、まず病院へ行くという行為が、うつ病回復への第一歩でした。
そういう意味で、うつ病の経験者である管理職男性の話を聞いて、きっかけをもらえたことは、幸運だったのでしょう。
そのおかげで、投薬による治療を開始できました。
自力で病院へ行く判断ができない人もいます。
私は経験者の話を聞いたり、本を読んだりすることで行く決心ができました。
ただ、最初の病院の診断や処方が適切だったのかどうかは疑問があります。
セカンドオピニオンを受けて病院を変えた私は、みるみる回復していったのです。